AI画像生成で手や指がおかしくなる理由と回避法
2025年9月25日
気が付けばSNSやWebでAIが作った画像が毎日流れるようになりました。しかし中には、手の指が6本になっていたり、ラーメンを食べる場面でマフラーから麺をすすっているような不思議な絵もあります。最近のAIは性能が向上し、こうした珍画像は減ってきましたが、完全に消えたわけではありません。
では、なぜAI画像はこうした間違いをしてしまうのでしょうか。ここでは「AI画像生成の仕組み」をざっくり理解できるように説明します。
目次
ノイズから生まれるAI画像
AI画像生成では、多くのモデルで「拡散モデル」という手法が使われています。これはまずランダムなノイズ画像から始め、少しずつノイズを取り除くことで画像を作り出す方法です。
たとえば花の写真を思い浮かべてください。花の写真にノイズをかけると、最初は花だと分かりますが、ノイズが強いほど何の写真か分からなくなります。AI画像生成はこれと逆で、最初は完全にノイズだけの画像から、少しずつ花の形や色を浮かび上がらせていきます。






この工程を何十回、何百回と繰り返すことで、最終的に私たちの目から見ても「花だ」と分かる画像が完成するわけです。
AIは途中でやり直さない
AIが画像を作る過程で重要なのは、途中のあいまいさをそのまま引き継ぐということです。
たとえば人の手を描く場合、初期段階では指の本数や形がぼんやりしていることがあります。この段階をAIは後戻りせず次に進み、さらに細かく形を作り込むため、最初にあいまいだった部分がそのまま残ります。結果として、指が多すぎたり少なすぎたりする手が完成してしまうのです。
手や指は特に複雑で、小さく細かい構造をしているため、AIが正確に描くのが難しく、こうした失敗が目立ちやすいのです。
手や指の失敗を減らす方法
現状で完全に防ぐ方法はありませんが、ある程度コントロールすることは可能です。
- プロンプトで細かく指定する:「指は5本」「ピースサイン」など具体的に書く
- 試行回数を増やす:納得できる画像が出るまで繰り返す
- 最新モデルを使う:AIモデルは日々改良されており、古いモデルよりも精度が高い
将来的には、AIの進化により手や指の描写で失敗することはほとんどなくなるでしょう。技術の進歩は早く、数年先には今の珍画像も笑い話になるかもしれません。
まとめ
AI画像生成は、ノイズから少しずつ形を作る仕組みです。途中であいまいさが残るため、手や指など複雑なパーツは失敗しやすいのです。今は細かいプロンプトや試行回数である程度調整できますが、根本的にはAIの進化に期待するしかありません。数年後には、こうした珍画像もほとんど見られなくなるでしょう。
※本記事は特定の身体的特徴を持った人物を揶揄するものではありません。
※本記事の画像はすべてAIで生成されています。