ランサムウェア事件から学ぶ|今すぐ見直したいウイルス・セキュリティ対策の基本と企業が取るべき対策
2026年2月10日
目次
2025年に発生したランサムウェア事件とは
2025年、某大手飲料メーカーや某商社において、
ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)による大規模なサイバー攻撃が発生しました。
この攻撃により、基幹システムが停止し、取扱商品の出荷ができなくなるなど、事業継続に深刻な影響を及ぼす事態となりました。
「有名企業だから狙われた」「自分の会社は関係ない」と思っていないでしょうか。
しかし実際には、セキュリティが甘い企業・個人ほど攻撃対象になりやすいのが現状です。
ランサムウェア被害は、明日は我が身。
今一度、自身や自社のウイルス・セキュリティ対策が十分かどうかを見直してみましょう。
ウイルス・セキュリティ対策の基本
セキュリティソフトの導入と最新化
■信頼できるセキュリティソフトを導入する。
まず基本となるのが、信頼性の高いセキュリティソフトの導入です。
ウイルスバスター、ノートン360など、複数の製品が存在するため、
- 第三者機関による評価
- 検知率・サポート体制
- ライセンス期間・コスト
などを比較し、自分の利用環境に合ったソフトを選びましょう。
■定義ファイル(パターンファイル)を常に最新の状態に保つ。
定義ファイル(パターンファイル)とは、
ウイルス対策ソフトが既知のウイルスやマルウェアを識別・検出するためのデータベースです。
ランサムウェアを含む新種・亜種のマルウェアは日々生まれているため、
定義ファイルはほぼ毎日更新することが必須です。
自動更新が有効になっているか必ず確認しましょう。
■定期的にフルスキャンを実行する。
フルスキャンは、PC内のすべてのドライブ・ファイル・実行中プログラムを詳細に検査する機能です。
- 潜伏しているマルウェアの発見
- 不審な挙動の原因特定
に有効ですが、実行には数時間かかる場合があります。
業務後や夜間など、PCを使用しない時間帯に実施するのがおすすめです。
OS・ソフトウェアのアップデート
■Windows、macOS、スマホ、アプリを最新バージョンに更新し、脆弱性を塞ぐ。
Windows、macOS、スマートフォン、各種アプリは、常に最新バージョンへ更新しましょう。
(※企業によっては指定のバージョンで業務を進めている場合もあるので、要確認)
アップデートには以下の目的があります。
- セキュリティ脆弱性の修正
- 不具合の解消
- 新機能・防御機能の追加
未更新の状態は、サイバー攻撃の格好の標的になります。
危険なメール・サイトの回避
■不審なメールの添付ファイル・リンクは絶対に開かない
身に覚えのないメールアドレスや内容のメールは、
開封せず削除するのが最も安全です。
特に、
- 請求書
- 配送通知
- アカウント停止のお知らせ
などを装ったメールには注意しましょう。
■フィッシング詐欺サイトへの個人情報入力に注意する。
不審なURLからアクセスしたサイトで、
ID・パスワード・クレジットカード情報などを入力するのは非常に危険です。
企業から情報入力を求められた場合は、
公式サイトを自分で検索し、正規のページから操作するようにしましょう。
物理的・ネットワーク的対策
■USBメモリなどの外部記憶装置の取扱いに注意する。
USBメモリに仕込まれたウイルスが、
接続したPCを経由して社内ネットワーク全体に感染するケースもあります。
不明なUSB機器は使用しないなど、社内ルールを徹底しましょう。
■ファイアウォールを有効にする。
ファイアウォールとは、外部ネットワークと内部ネットワークの境界で通信を監視・制御する仕組みです。
- 不正アクセスの遮断
- マルウェア通信の検知
といった役割を持つ、セキュリティの基本技術です。
無効になっていないか、必ず確認しましょう。
企業・組織での対策方法
■ID・パスワード管理: 強固なパスワード(長大、予測不可)を設定し、使い回さない。
- 長く、推測されにくいパスワード
- 他サービスとの使い回し禁止
を徹底しましょう。
英大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた強固なパスワードが推奨されます。
■二段階認証(2FA/MFA): アカウントへのログインに二段階認証を導入する。
二段階認証(2FA / MFA)とは、
ID・パスワードに加えて、SMSコードや認証アプリなど別の認証要素を用いる仕組みです。
万が一パスワードが漏洩しても、
不正ログインやアカウント乗っ取りを大幅に防止できます。
■情報の暗号化・アクセス権限: 重要なデータは暗号化し、必要な人にのみアクセス権を与える。
重要データは暗号化し、
業務上必要な人のみにアクセス権を付与しましょう。
閲覧時にパスワードを要求する設定にすることで、
情報漏洩リスクを低減できます。
■ネットワーク分離・管理: 感染したPCは速やかにネットから切り離す。
ウイルス感染の警告が表示された、またはPCの挙動がおかしい場合は、
- すぐにネットワークから切断
- 上長やセキュリティ担当へ報告
を行い、被害拡大を防止しましょう。
■社員向けセキュリティ教育の実施
情報セキュリティ研修は、
入社時だけでなく定期的な実施が重要です。
- 不審メールの見分け方
- 最新の攻撃手法
- 社内ルールの再確認
を継続的に行い、対策の形骸化を防ぎましょう。
まとめ|ランサムウェア対策は「継続」が重要
本記事で紹介した内容は、ウイルス・セキュリティ対策の基本です。
「知っていたけれど実行していなかった」「知らなかった」という点はなかったでしょうか。
すべてを実施していても、100%安全とは言い切れません。
サイバー攻撃の手口は日々進化しておりますし、誰にでもうっかりミスは起こり得ます。
そのため、
- 自社独自のセキュリティルール策定
- インシデント発生時の対応フロー整備
も重要です。
万が一ウイルスに感染した場合は、
冷静に対処し、状況を共有することで被害を最小限に抑え、今後の対策強化につなげましょう。
最後に
具体的なセキュリティ対処方法に悩む方へ、情報処理推進機構(IPA:Information-technology Promotion Agency, Japan)についてご紹介します。
IPAは経済産業省所管の独立行政法人です。
日本国内のIT利活用推進や情報セキュリティ対策の強化を目的として活動しています。
特に情報セキュリティ分野では、
- 最新のウイルス・ランサムウェア情報の公開
- 毎年発表される「情報セキュリティ10大脅威」
- 企業向け・個人向けの対策ガイドライン提供
- セキュリティインシデントの注意喚起
- ITパスポートなど国家試験の実施
などを行っており、日本における公的なセキュリティ情報を提供してくれる組織です。
近年増加しているランサムウェアやフィッシング詐欺の事例、具体的な被害事例、実践的な対策資料も公開されています。
企業のセキュリティ担当者はもちろん、一般ユーザーにとっても有益な情報が多く掲載されています。
参考リンク
- IPA公式サイト
https://www.ipa.go.jp/ - 情報セキュリティ関連ページ
https://www.ipa.go.jp/security/
最新の攻撃手法や注意喚起は日々更新されています。
ランサムウェア対策を「一度きり」で終わらせないためにも、IPAの公開情報を定期的に確認する習慣を持つことをおすすめします。



